2012年10月5日金曜日

「フォード」のソーシャルメディアマーケティングまとめ2008年~2012年

Facebookのみを使って、新車の発売を行ったことがあるフォード。
そのFacebook上での新車発表会には、イベントに関するYoutubeビデオは650万回以上の再生、さらに5万人以上の人々が詳しい情報を求め、そのうちの97%がフォードを購入したことのなかった潜在顧客だった。

自動車業界では一番巧みにソーシャルメディアを利用している企業。

今日は、そんなフォードのソーシャルな取り組みを時系列順に紹介したいと思います。



1.200811: Ford Story.com(Ford Social)





2008年に作ったFord Story.com」という自社メディア。
2008年、世界金融危機による打撃を受けた自動車業界。
いち早くソーシャルメディアや自社メディアを利用して顧客とのコミュニケーションを行い始めました。さらに、自社メディアのソーシャル化をいち早く行い、現在も顧客からのアイデアが一日に40個以上届く日もあります。


20096月~12: フィエスタ・ムーブメント   



一般公募でフィエスタの情報を拡散させ、新車のPRをするオンラインのみで行われたキャンペーン。目的は、フィエスタのコアターゲットであるジェネレーションYにリーチし、購入意欲を喚起することでした。(ジェネレーションYとは、1989年~95年生まれでIT革命を経験した年代の人たち。)
1000人をエージェントとして雇い、半年間フィエスタを試乗させる代わりに、ブログやFaceboonで情報を拡散させました。「フィエスタ・ムーブメント」公式サイトも立ちあげられ、ブロガーの人気投票も行われました。
結果は、5万人以上の人々が発売時により際しい情報を求め、その内の97%がフォードの車を持っていない人たちでした。
すごいことに、広告には費用を全く使っていないです




2009: マスタング・カスタマイザーキャンペーン



ウェブサイトまたはFacebookアプリで自分の理想のマスタングをカスタムできるコンテストキャンペーン。2009年から始まり、当初は友達と一緒にマスタングをカスタムできる仕組みでした。また、FacebookTwitterでシェアしたり、他のユーザーとバトルできる仕組みにもなっています。
さらには、自分が作ったデザインをPDFでダウンロードでき、最寄のフォードディーラーに持って行き、理想のマスタングを現実に製造する交渉もすることができる。

2012年に行われたマスタング・カスタマイザーコンテストの結果、4,100,000ドル分(約3億2千万円)のオリジナルマスタングが作られ、2012年のマスタングの売上は18%増加した。






今現在もウェブサイトでキャンペーンが行われているので、ぜひお金のある人は自分だけのマスタングを作ってみてはいかがでしょうか?笑




20107: エクスプローラー2011モデルキャンペーン





世界初オンラインのみでの新車ローンチキャンペーンオートショーではなく、オンラインだけで行うのは米国自動車業界初。AOL、ヤフー、CNNなどのバナー広告を購入、導線作りも行い、複数のメディアをミックスさせてキャンペーンを行った。また、「いいね数が3万を超えたら、新車一台をプレゼント」という公約もかかげ、発表4日前には、実際に公約が達成されると、各メディアがそれをニュースと取り上げ、さらにPR効果を高めました。

この事例のようにSNSで話題になったことが、メディアでも取り上げられることで、世の中ゴトになるというパターンがアメリカでは多いように感じます。



20113: Dongフォードフォーカスキャンペーン  







モデルチェンジした「フォード・フォーカス」のキャンペーンで、オレンジ色のぬいぐるみのゆるキャラ「Doug(ダグ)」をスポークスマンに据え、これまでのキャンペーンとは一味違ったオモシロおかしい企画に仕上がっている。ダグを主人公に、笑えるショートムービーを毎週YouTubeFacebookTwitterといったソーシャルメディアで配信していった。面白いだけでなく、フォーカスの新車販売にも結びついているという。

DongのFacebook Pageはこちら
癒し系です。笑



20125: FiestaBoキャンペーン  








トムハンクス主演の映画「Larry Crown」と同じシーンでビデオと写真を撮り、Youtubeや Facebookに投稿してファンのエンゲージメントを高めることと新車の認知度向上を目的としたキャンペーン。ビデオ中では、Ford Fiestaに注目するのではなく、トムハンクスのアシスタントを中心に、彼がどのような日々をトムハンクスと送っていてるのか日常の秘話も聞ける内容となっている。それが、Fientaのイメージアップにもつながっています。








ここまでいかがでしたか?
様々なメディアを利用したキャンペーンを多く展開し、ファンを多く作ってきたフォードですが、実は、ロングエンゲージメントに関した施策にはあまり手をつけていません。



フォードのソーシャルメディアマーケティングを分析してみました。

まず、ソーシャルメディアマーケティングは主にバズ・バイラル型、アドボカシー型の2種類の手法があります。下のグラフを見ていただくと分かると思いますが、バズ・バイラル型の手法は、クチコミによる短期的な話題化を目的としています。一方、アドボカシー形(Always On型)の手法は、中長期的な関係作りを目的としています。




上の図からフォードのソーシャルメディアマーケティングは、短期的なキャンペーンを行うことでのクチコミを計る施策を行っていることがわかりますね。つまり、短期的なバズ・バイラル型のキャンペーンに集中したマーケティング手法中心となっています。



しかし下の図を見ていただくとわかりますが、バズ・バイラル型のマーケティングだけでは、カバーしきれないエリア(空白地帯)があります。その空白地帯でいかにバズ・バイラル型のキャンペーンで獲得したファンのエンゲージメントを下げずに、次のキャンペーンに参加してもらうかがポイントとなります。




そこで、有効なのがアドボカシー型の手法です。
アドボカシー型の手法は、人々とのエンゲージメントを高めることで短期的な利益ではなく、中長期的な視点で「明日の顧客」を育てようと言う手法です。エンゲージメントとは、人々が企業または企業のサービス・プロダクトに対して、愛着や信頼、共感、理解などの要素から成り立っていて、購買の際に一番に思い出してもらえるようなキズナのことであす。

このようにエンゲージメント(キズナ)を高め、キャンペーンで獲得したFacebookファンである潜在顧客層を顧客にし、本当のファンにすることがフォードのソーシャルメディア
マーケティングでも必要だと思います。
そこで、下の図を見てください。



上の図は、バズ・バイラル型のキャンペーンで獲得したファンをエンゲージさせるためにアドボカシー型のマーケティング手法を組み合わせたものです。キャンペーンのみの場合は、キャンペーン予算が費用として流れ出てしまっていました。しかし、アドボカシー型のマーケティング手法と平行して行うことで、費用がエンゲージメントという資産として蓄積されていくのが分かると思います。

実際、普段のフォードFacebook投稿を見てもエンゲージしているファンは少なく、キャンペーンで獲得したファンをエンゲージさせる施策は行っていません。つまり、フォードとしてもまだまだ顧客とのエンゲージメントを高める余地があるということだし、逆に、競合他社はそこが狙い目だと考えれます。



最後まで読んで頂きありがとうございました!!

Twitter: Ryushi_to_2022
Facebook: Ryushi Rocky Osaki










2012年9月11日火曜日

ファッション業界のソーシャルメディア事例9選

毎年のトレンドを作り出すファッション業界。
それだけにソーシャルメディアを使ったキャンペーンもクリエイティブなものがたくさんあります。
今日は、その内の個人的にクリエイティブだと思った国内と国外両方のキャンペーンやサービスを紹介したいと思います!!



1.Zapposの新ECサイト「PinPointing」




今年の9月5日からオープンしたPinterestを利用したECサイト。ユーザーがピンタレストで「ピン」した画像のデータに基づいて、同サイトで扱う商品をおススメしてくれる。シャツやドレス、靴などのカテゴリ別にもおススメしてくれるので、まさにピンポイントな商品を購入できるサービスですね。



2. American Apparelのファンコミュニティーを利用したスナップブック






American Apparelは、世界中の誰でも自分のファッションを投稿できるコミュニティサイト「LOOKBOOK.nu」とコラボをしたキャンペーンを実施した。キャンペーン内容は、ファッションコミュニティメンバーからAmerican Apparelの服を着ている写真を投稿してもらい、集まった写真を使って、スナップブックを作るというもの。ファンとのエンゲージメントを強化することを目的としたキャンペーン。ファンを上手に企業に統合してキャンペーンを行っている。なんと約7000人のキャンペーン応募があった。



3. GAPのハイタッチでリアル「いいね!」キャンペーン




2012531日から64日で店舗でハイタッチすることで、GAP店員が着ているTシャツコーデのランキングを決めるFacebook連動型リアルタイム投票キャンペーン。店内入り口でFacebookと連動するためのリストバンドを渡され、店員とハイタッチをすると自動的にFacebookのタイムラインに投稿される仕組み。ハイタッチした人には、その場でデニムブレスレッドをプレゼント。オフラインとオンラインをうまく繋いだ次世代キャンペーンですね。



4. GAPのクリスマス限定キャンペーン




仲のいい友人や家族に送るクリスマス限定キャンペーン。カードを送った人も送られた人もギフトボックス/ポーチの無料券がQRコードでもらえる。だけど、ただ無料のギフトボックス/ポーチをプレゼントするキャンペーンではない。ギフトボックス/ポーチは3,000円以上お買い上げの場合に、店舗で使えるラッピング用のもので、GAPでギフトを購入することを後押しする仕組みになっている。Facebookだけのキャンペーンではなく、Twitterやmixiさらには、SNSを持っていなくてもGAPウェブサイト上でキャンペーンに応募することができ、幅広い年代が利用できる設計になっている。






5. FlairのFashionタグ付けアプリ






人ではなく服に対して、タグ付けをし、Facebook上でタグ付けされた服をどこで購入したか質問できる仕組み。また、人が着ている服をカテゴリ別にタグ付けできるサービス。




6. adidasの気温割キャンペーン





201179日から831日の期間に行われたユニークなキャンペーン。震災があった年の夏ということもあり、熱い日本の夏を乗り切るため、暑い夏の通勤を応援するために行われた。キャンペーン内容は、その日の東京都の気温に合わせてクーポンがもらえる取り組みで、気温が上がれば上がるほど、割引率が高くなる。(ただし35°C以上で同じ数値の割引率)ウェブサイトもその日の天気に応じてデザインが変わるなどの工夫もされているクリエイティブなキャンペーン。




7. H&MのInstagramハッシュタグキャンペーン



ベッカム像と一緒に写真を撮り、ハッシュタグ #HMBeckhamをつけてインスタグラムに投稿すると、1,000ドルのH&M商品券か、またはミニチュア版のベッカム像やサイン入りの下着が当たる懸賞キャンペーン。現場は、ベッカムのヌード銅像にメロメロな女性で一杯になったらしい。目的は、新商品のプロモーション。



8. Quiksilverのソーシャルグットなキャンペーン





Quiksilverはサーフィングッズの販売を行っている会社。このキャンペーンは、#5STEPHのタグをつけて、ソーシャルメディア上でシェアをすると、1ドルが寄付される仕組みとなっている。投稿者の中から毎日100ドルのギフトカード1名分がプレゼントされ、目標寄付金額は、10,000ドルであった。キャンペーンの結果、目標金額には届かなかったものの、1ヶ月で6084枚の投稿が投稿された。




9. DieselのQRコードを利用したいいね!キャンペーン





気に入った服のQRコードを読みとると自動でFacebookにその服の写真が投稿され、Dieselでショッピングしていることが友達に伝わり、友達が「いいね!」やコメントを簡単にできる仕組み。友達に服をオススメできるステキな取り組みですね。



ファッション業界のソーシャルな取り組みは、本当にクリエイティブなものが多い印象でした。


質問がある方は、
Twitter : Ryushi_to_2022まで

最後まで読んでいただきありがとうございます。
参考になった方はいいねまたはツイートを押してくれると嬉しいです☆



参考URL:
"ザッポスの新機能に見るピンタレストの収益化" WIRED.jp
"H&M bridges social media and mobile with location-oriented campaign" LESTRESS MEDIA
"Quiksilverwomen Facebook Page"


























2012年8月24日金曜日

ソーシャルメディアを使ってビジネスをするのに知っておかなければいけない3つのこと


今日は、ソーシャルメディアを使ってビジネスをするに当たって大切なこと3つに
ついて書かれている記事を紹介したいと思います。



Kiss Metrics: What Are the 3 Most Important Things Businesses Need To Know About Social Media



このブログで紹介するソーシャルメディアを使うに当たって大切な3つのことは、

1. エンゲージメント
2. バリュー
3. マーケティング


では、一番大切なエンゲージについて述べていく。


Engagement 

ソーシャルであることは、人とコミュニケーションすることである。
もし、あなたのソーシャルメディアを使ったプロジェクトの目的が、商品の販売促進と同時にコミュニケーションを避けているものならば、その目標を達成することは、困難だろう。顧客は、人やブランドとコミュニケーションをするためにFacebookやTwitterを利用しているの。もし、彼らと交流のしてないブランディングを行うものなら、ソーシャルメディアを利用して、商品を売る希望は捨てた方がいいと思う。


なぜエンゲージメントがソーシャルメディアで成功するのに大切なのか?

人々はブランドに対して、電話やemailを使ってコミュニケーションをする以上に、FacebookページやTwitterに時間をかけている。もし、ブランド自身がFacebookやTwitter上で顧客に対してコミュニケーションしなければ、それは、emailを返信してないことや電話に対応してないことと同じなのである。


エンゲージメントとは、ソーシャルメディアに関して技術的なサポートをしなければならないという意味ではない。多くの人が、顧客と関わり合うのに一番大切な方法はなにかと質問してくるので、例を紹介したい。






 顧客のツイートに返信する以外に、積極的に人々が自分のブランドに対して何を言っているのかを見いだす必要がある。それを行うためには、Twitter Search をする必要がある。定期的にブランドに関する人々の活動をチェックしておこう。

タコ・ベル(メキシカンファーストフード)の例をとってみよう。誰も、彼らのアカウントや会社名を含んだツイートをしなかった。その代わり、Twitterユーザーは彼らのプロダクトに関してのツイートをしていたのだ。

タコ・ベルは、会社名だけでなく、製品名も使って検索してチェックしていたために、そのツイートに対しても返信することが出来たのである。あなたのブランドはTwitter Searchを利用しているか?


企業もユーザーにエンゲージしてもらうために質問をすることが出来る。
Trada(オンライン広告会社)の例を紹介しよう。

ハッピーな月曜日!週末はどうだった?


たとえ多くの返信を受けなくても気にする必要はない。大切なことは、あなたが、人々とエンゲージしようとしていて、エンゲージメントの扉を開こうとしていることである。

次に、Allegro Coffee(コーヒー会社)のファンとの関わり方と質問に対する答えの例を紹介したい。




Suzana「この人の名前ってブラジル人だから、このの農場ってブラジルにあるの?」
Allegro「その通り。Gorgeは来週この農場に訪れる予定です。」
Suzana「Gorgeに対して幸せと希望に満ちた旅になることを願うわ。(私はブラジル人なんです)ラブallegro coffee!!」
Allegro「はい、この農場はMinas Geraisにありますよ。Christyは今週農場を訪れて、品質点検をしています。 」


また、Drs. Foster and Smithは、ユーザーの会話に対して素晴らしいポストをした。


Drs. Foster and Smith Supplies「今週、いつくかの書き込むを読まして頂きました。もし、ペット命に関わる危険性がる状況であるなら、ペットを付き添いなしにしておくことは以下の州では法律で禁止されています。(略)」


これらは、エンゲージメントの例として完璧な内容である。Allegroは、顧客の質問に対して答えている。Drs. Foster and Smithは、彼ら自身の声を加えており、ペット愛好家の人たちと会話をして、ペットに関するチャットや質問ができる場を作ろうとしている。彼らは、ただ商品を売りたいがために行っているのではない。彼らは、ペットに関してチャットしたり、アドバイスできる企業になろうとしているのだ。一人の人としての声を加えて、顧客の一人を人間として、話かけているのである。



Value

ユーザーに対して価値を提供することは、リツイートやシェアを増やすことに繋がる。KISSmetricsのTwitterアカウントは93,000のフォロワーがいる。その理由は、ニッチな価値あるリンクをツイートしているからである。フォロワーは、あなたのブランドもしくは、あなたがツイートしていることに関して価値を感じているから、あなたをフォローしているのである。最悪なのは、180度方向転換をして全く異なるトピックに関してツイートし始めることである。どの業界にかかわらず、あなたのトピック以内でツイートなどの投稿をするとこが一番大切なのである。
Bufferというソーシャルメディアスペースを提供する会社がある。フォロワーのほとんどが、もっとインターネットマーケティングを学びたい人や、起業をしている人である。そこで、彼らのツイートの事例を見てみよう。

Mintというウェブサービスを提供する企業を見てみよう。彼らのFacebookページに関しては、ファイナンスに関するトピックに関して書かれている。
もし、Facebook New Feedを読んだことがあるから、なぜ全ての投稿に対して画像イメージを添付するのが賢い選択なのか分かるだろう。

Marketing
ソーシャルメディアは、広告のためのプラットフォームではない。しかし、時として、あなたの最新のキャンペーンや売上を促進させるための場所にもなる。ゆえに、普段のツイートと販売促進のツイートの正しいバランスを見つけることが、大切にである。あなたは、ブランド力を上げたいだろう。ならば、そればかりをするべきではない。5〜10パーセントのツイートが販売を促進させるためのものであるだけでいい。                   
例えば、ソーシャルメディアをテレビだと思ってみよう。全てのチャンネルが彼らが撮影した番組を流していただけでは、売上をあげることはできない。しかし、もし、コマーシャルばかりの番組であったら、誰も見ようとしないだろう。つまり、正しいバランスを見付ける必要があるのだ。全てのチャンネルにおいて、30パーセントがコマーシャルで、70パーセントが番組内容なのである。いくつかの例を紹介しよう。

プロモーションに関係するツイート
プロモーションに関係ないツイート
プロモーションに関係するツイートは企業が売上をあげるために必要だが、一方で、ウェブサイトに訪問するユーザーを増やしたり、リツイートしてもらったり、価値を提供するために、プロモーションに関係ないツイートも必要なのである。あったら、誰も見ようとしないだろう。つまり、正しいバランスを見付ける必要があるのだ。

ソーシャルメディアを使うとき、現在の顧客と潜在顧客に対して関係を築くことができる。大切なことは、バランスを保つことだ。

Zach Bulygo













2012年8月22日水曜日

なぜスタートアップにはA/Bスプリットテストが必要なのか(3)

こんばんは。

これが、A/Bスプリットテストに関する最終の記事です。
「ウェブサイトにおけるA/Bテストの手法」についてです。


The Next Web 『Why AB testing is essential to your startups campaigns』





A/B testing your Website

A/Bテストは、アドやEメールマーケティングに対して行うだけではない。Netfixや、Amazon、Googleなどの企業は巨大なA/Bテスト信者である。あなたが見ているGoogleのバージョンは、実際には、A/Bテストされているものバージョンなのである。

今まで挙げた、アドemailの例を理解してきたなら、アドとemailマーケティングキャンペーンは顧客に対して表示するソースコードの修正が必要であることを理解できたと思う。しかし、もしWebサイト上のある項目を変更したい場合に、あなたはどうするだろうか?もし、2006年のGoogle Website Optimizer toolを思いつくなら、それは間違いないだろう。しかしながら、問題は、異なるユーザーに対して、異なる2つのコードが求められることでる。すなわち、デベロッパーでない人間が、デベロッパーチームに、追加で2つの変更の要求をしなければならなかった。その結果は理想とは異なるのに。

現在では、A/Bテストや改善作業を行ってくるサービスだけでなく、他にも異なる価値を提供してくれるサービス(ヒートマップや評価フォーム、ベンチマークテスト)が存在する。しかしながら、これらのサービスは、あなたの探していたもののように感じるかもしれないが、正しいA/Bテストを学んでしまえば、これらの他のツールは必要になくなるだろう。


どこをA/Bテストするの?

A/Bテストのためのアプリケーションとそれを使う機会は、限りなくある。しかし、あなたは、ユーザーをホームページに訪れさせることが出来るか?そして、A/Bテストを始めの1週目に使って、それから3週目もユーザーを再訪問させることを自動化できるか?今からその方法についてお教えします。


例えば、ホームページにある「今すぐ購入!」のボタンは効果が悪くはないか?形やサイズ、色や、場所を変えてみて、バージョンBとし、結果を測定してみよう。ホームページを見てみて、それはセールス宣伝なのか、それとも歓迎するサインなのか?もし、ウェブサイト開発が十分な段階に達しているように感じているのなら、大きな変化を作り、 ウェブサイト内のトラフィックの変化を観察しよう。



私は、一年以上も前の話になるが、ウェブサイト上の本当に小さな部分を変化させ、その変化が、非常に大きなクリック数の増加に結果的に繋がるプロジェクトにつとめていた。(例えば、「連絡先」のタブを左から右に変えるような)なぜ、そんな仕事をしていたか?私にも、その答えはよくわからないが、データは嘘をつかないからだろう。ユーザーの声や、小さな変化が大きな違いを違いを生み出すことを過小評価してはいけない。




A/Bテストの使い方


もし、異なるバージョンが異なるコードを必要とするなら、どうすればそれを実行し、成し遂げることが出来るだろうか?昔は、技術的な問題であった。しかし、今日、様々なバージョンのテストが1回のコードの書き込みだけで、出来るようになったのである。

ここからは、いろいろ便利なツールを紹介していこう。
私の、お気に入りのA/BテストツールはOptimizelyである。Googleで働いた経験をもつDan Siroker(オバマキャンペーンを実施した一人) と、Pete Koomenの2人によって開発されたOptimizelyは、A/Bテストを簡単に出来るあなたの力になるようにした。Javascriptの挿入を瞬時にしてくれるので、マーケターのあなたにとっては、心から喜べることだろう。


非常に簡単なWYSIWYGエディターを基盤に、WordPressや似たようなCMSブログツールはインターフェイスに親和性がある。例えば、私たちThe Next WebのリーダーZeeが、ユーザーがThe New Webのロゴがスクリーンの右か左どちらに位置するかで、そのロゴ経由でのホームページ再訪問がどう変化するのかを分析したいとしよう。Optimizelyを使ってコードを挿入後、彼は簡単にロゴの位置を右や左に動かすことができ、目標を設定し、そして、「Start Experiment」を押すだけで、A/Bテストを行うことができるのである。

TNWのロゴが左にあるバージョン

TNMのロゴが右にあるバージョン


局所極大(Local Maximum)

ここまでで、A/Bテストを使う利点や理由が伝わっただろうか?最後に、A/Bテストの危険、特に局所極大(Local Maximum)、つまり、A/Bテストを行うにあたって、数字にとらわれすぎて、マクロな視点を忘れてしまうことに対して注意を促したいと思う。

HubSpotのSteve Hasseは、Josh Porter's Breakdown of the "Local Maximum"の記事から、局所極大(Local Maximum)について教えてくれた。記事の中で、Porterは「局所極大(Local Maximum)は、現在のデザインの限界に達したポイントのことである。そして、たとえ、100の改善を行ったとしても、それ以上にあなたは改善をすることが出来るだろう。」と説明してくれた。

局所極大(Local Maximum)は、アド、email、ウェブサイトだけに適用されるだけでなく、A/Bテストが適用される広範囲でも適用される。たとえ、何度も微調整して微調整しても、最終的には、一つの矢が、大きな風に耐えうることができる。つまり、根本的に矢の形を変えることこそ、その大きな風に耐えうることができるのである。


ここまで、理解でき局所極大(Local Maximum)について理解出来たのなら、次は何をすべきだろうか?次のステップを見つけるために、その他の分析を振り返ったり、適応したりするのを止めよう。もし、これらの分析ツールが伝統的な「ユーザーが必要としているもの」を見つけるための戦略であるなら、あなたが今行っているマーケティングプロセスを見直して、確固としたA/Bテストから動き出そう。


さて、ここまでで何がA/Bテストで可能で、どこで適用され、どう使われるのかについて述べてきた。もちろん、プロダクトデザインやEコマースでの売り上げ、価格戦略の決定など様々な状況で使うことが出来るであろう。A/Bテストの素晴らしさは、顧客が一番正確な情報を提供してくれることであるので、情報収集をして、自分自身に対する痛みを出来きるだけ最小にとどめるようにしてみてはどうか?




(Dan Taylor, 4th August, 2012)

最後まで読んで頂きありがとうございました!!
明日は、新興国に関するマーケティング戦略について語りたいと思います!

なにか質問がある方は、
Twitter: Ryushi_to_2022まで気軽にどうぞ☆




















2012年8月17日金曜日

なぜA/Bスプリットテストがスタートアップに必要不可欠なのか?(2)

前回のブログでは、アドバタイズメントのA/Bスプリットテストについて
記事を翻訳させていただきました!

今回はemailマーケティングを行う際の、
便利な解析サービスを紹介しています!!

The Next Web
 "Why A/B testing is essential to your startups campaigns"



emailマーケティングにおけるA/Bテスト

オンラインのアドテストと同じように、emailマーケティングにおけるA/Bテストは、ユーザーの豊富なデータを明らかにすることが出来る。
もし、MailChumpや、AWeberなどのemailマーケティングサービスを利用しているなら、A/Bテストを実施するのは容易であろう。

AWeber




例えば、AWeberに関しては、"Messages > Broadcast"タブをクリックして、メール内容をスクロールダウンして、"Create Split Test"ボタンを探してクリックする。AWeberは、このたった2つの機能だけで、4つの異なるバージョンを作ってくれるのである。そして、どちらのグループがどのバージョンをどれくらのパーセンテージで見たのかを入力することで、その合計が100パーセントなるように
に解析してくれるのである。


MailChump




MailChimpに関しては、2つのバージョンしか提供してくれないが、メーリングリストの内、どれだけの割合の人がそのバージョンを見たのかの詳細を解析してくれる。興味深いことに、MailChimpのA/Bテストツールは、自動的にA/Bテストの成長トレンドに注目してくれている。例えば、全メーリングリストの20パーセントが、バージョンAまたはバージョンB(それぞれ10パーセント)を見たとして、どちらかのバージョンのemailが
勝者となるが、その反響が良かったバージョンのemailを、メールを閲覧しなかった残り80パーセントに自動的に送信してくれるサービスも提供してくれるのである


他にも、emailマーケティングのA/Bテストにおいて一般的なテスト項目を紹介しておこう。

Quick and Easy:

・件名
・宛名
・時間
・曜日


A bit more involved:
・ボディーコピー
・レイアウト、デザイン
・Call to Action(行動喚起)


これらの項目に関して、私たちは何をトラッキングすべきなのか?オンライン広告と同じであるが、それは、あなたの目的次第である。

ユーザーにホームページを訪れてほしいのか?
割引のオファーを交換したいのか?
Facebookに「いいね!」を押させたいのか?

テストを実施する前に、あなたの目的を明確にする必要がある。そうは言うものの、あなたの目的が何であっても、トラッキング方法としてあなたが確かめておきたい3つの項目がある。

・オープンレート(メール受信者によってメールが開封された割合)
・クリックスルーレート(メール内のリンクがクリックされた割合)
・配信購読を停止した人の数


翻訳記事
"The Next Web「Why AB testing is essential to your startups campaigns」"
(Dan Taylor, 4th August, 2012)

写真: StarmamaAweberMailChump


今更emailマーケティングと思う人も多いだろう。しかし、いぜんemailを見る人が多いのは事実。
emailはFacebookやTwitterなどのSNSのようにインタラクションはなく、
一方的なコミュニケーションになりがちではあるが、
よりクローズドな関係であることは間違いない。

ゆえに、目的を明確化した上でグループリストをセグメントすることで、
オープンクリックレートは高くなるだろう。

また、上記で紹介したMailCampを利用すれば、
Facebook上の友人にもメールを一括で送ることが出来るので、
よりソーシャルグラフを生かしたマーケティングをemailを使って行うことが出来る。

MailCampの方がAweberよりも使い勝手が良さそうなイメージを記事の中からも受けたので、
機会があればぜひMailCampを利用してみてください。


次回は、ウェブサイトのおけるA/Bテストについて紹介します。
最後まで読んで頂きありがとうございました!!




なにか質問がある方は、
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